枯山水セオリー考察(概論)
860人の持ち主と、恐らくまだ数千人しかプレイしたことがない枯山水。「たんなるめくりゲーだ」とか「つまんない」とか「どうやればわかんねーよ!」と阿鼻叫喚な部分もあるだろう。けど、それはセオリーを知らないから致し方ない。ルールブックはしっかり作りこまれてるけど、少ないプレイ回数だとどうやるとうまく立ち回れるのか理解するのは難しいかもしれない。というわけで、ロボ猫式考察をしよう。
[前提(猫邸ルール)]
説明書だけだとわかりにくい(もしかしたら自分の解釈が間違ってるかもしれないけど)部分を遊びやすいように補足。
1砂地に半円が書かれたタイルは、砂地タイルとはくっつく
→厳密にタイルをつなげると、真ん中部分の砂がくっついていないようにも見えるけど、ルールブックには「砂地は横には必ずくっつきます」と赤文字で書かれていることから。
2桂馬の重複カウントはなし
→これはルールブックにも書かれてるけど、庭園内で桂馬カウントに一度でも使われた石は、他の桂馬カウントには使えないというもの。ツイッター上で点数をあげている人がよく間違うところなので念のため。
3ゲーム終了時点の変更
枯山水のルールブックには、「全員が庭を完成させた時点で終了」と書かれているけど、これはドミニオンが持つ「先行有利」のアンフェア感を参加者に抱かせる恐れがある。というのも、庭造りにかけたターン数が、1手変わることがある。A、B、C、Dの参加者がいて、Aが1番手、Dが4番手としよう。Aは途中で一回だけ廃棄し、他のプレイヤーは1回も廃棄しなかったとする。譲渡や強奪、庭師による追加タイル置きは一切なかったとする。この場合、Aの16ターン目に15枚目のタイルが置かれてゲームが終わることになる。つまり、Aだけ庭造りに16手かけれて、他の三人は15手しかかけれていないことになる。わびさびの精神を理解していないけど、平等を期するなら、B、C、Dがもう一手番行動すべきだと考えられる。
以上のことから、ねこ邸では、「全員が庭を完成させた時点で、他のプレイヤーよりも手番数が少ないプレイヤーがいる場合、彼らの行動が終わるまでゲームは終わらない(全員が同じ手番数を消費するまで続ける)」ことを追加しまする。きっとこれが平等を追求するじゃぱにーずわびさび精神。
では、枯山水のセオリー考察に入ろう。
まず、このゲームの点差はどこでつくのだろうか。採点には9項目あるが、大きな点差となるのは次の3つ。
1砂紋の乱れ
2名庭園を作れたか
3石組み
ひとつずつ見てみよう。
1砂紋の乱れ
庭園内に乱れがあると一か所につき2点減点。乱れがなければ7点ボーナス。要するに、庭を乱さず作った人は、そうでない人に少なくとも9点差をつけられる。この9点というのは、後述する名庭園ボーナスに近いくらいの点差。仮に「9点ビハインドを背負ったら、そうそう簡単には取り返せない」と理解してもらえればよいかと。
2名庭園を作れたか
ゲーム開始時に渡される名庭園をゲーム終了時までに作れたら、お題の難易度にあわせて10-15点ボーナス。名庭園を作れるか否かで10-15点も差がつくから、初心者なら何が何でも名庭園を作ることをおすすめしよう。ただ、明らかに作りにくいものもあるし、作ってもリターンが少ない(後述する石組みとの相性が悪いとか)ことがあるから、これは中級者以降のステージになる。
3石組み
石組みとは、石を桂馬置きした(1か所で5点。最大2か所10点まで行ける)とか、斜めに三つ並べた(7点。仕様上2か所は作れない)とか、立石(大)を上段に連続で並べた(2個連続で10点。桂馬や斜めと異なり、重複カウント可能だから、上段に5つ並べたらそれだけで40点!)といったボーナスがある。
イメージとしたら、お題の名庭園を作りつつ、桂馬とか斜めみたいな簡単な石組みも組み込んで庭園を美しくさせると言った感じが基本。ただ、どうしようもない庭園を渡されたときは、お題をガン無視して、蓬莱山×4(40点!)、三尊石×2(30点)といった大技を狙うという方法もある。

ここまでをいったんまとめると、枯山水のセオリーは、
「早めに名庭園を完成させ、他の人の庭が乱れるのを祈り(9点差つける)、適度に石組もする」となる。これに対する軸をずらしたセオリーは、「砂紋や庭園ボーナスをあきらめ、石組みによる大技ボーナスを狙う」といったところだと思われる。
「庭が乱れる」について補足しよう。枯山水では自分の庭を美しくしない邪魔なタイルをめくった場合、他の人に譲ったり、保管庫に置いたり、廃棄することで、庭の美しさを保つことができる。人並みの美的センスさえあれば、砂紋が乱れることはない。だけど、誰か一人が庭園を完成させた瞬間から、このゲームは変わる。自分にとって都合の悪いタイルを廃棄や譲渡できなくなる(保管庫に置くことだけは許されるけど、保管庫におけるのは1枚のみ)。つまり、きれいに作っていた庭が、この譲渡とかできなくなるルールによって乱れていくのである。
このルールがなければ、気に入らないタイルは延々と廃棄し続けて、理想の庭園造りをしてればいいことになるから、妙案だと思われる。
あと、庭が乱れるパターンは、石を購入して、徳が0になったときに都合の悪いタイルをめくって、誰にも譲れず、保管庫も残念なタイルを・・・というとき。
なので、基本的には常に徳を1点は貯めて、「タイル廃棄権」を確保しながら庭造りするのが乱れないポイント。

長くなったから、次回、譲渡(あなたにタイルをお譲りして私は偉くなるのです)&強奪(私は徳を積んだ偉い人だから、あなたはタイルをよこしなさい)について考察予定。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索